がん学会

先日は臨時休診・診療時間変更でご迷惑をおかけいたしました。
さて、7月5、6日に東京都で開催された獣医がん学会に参加してきました。
今回のメインシンポジウムは「犬の心臓の腫瘍」でした。
私も何度か経験がありますが、いつも苦戦しています。
というのもこの手の腫瘍はなかなか外科で手を出しづらい場所に形成され、血管肉腫であった場合には非常に予後が悪いです。
右心の壁が薄い部分に腫瘍が形成され、脆くなることで心房破裂⇨心タンポナーデを起こしてしまいます。さっきまで元気だったのに、突然倒れた、という症例にしばしば遭遇します。
初期症状はちょっとした咳くらいしかなかったりして発見しにくい点も厄介です。
心嚢穿刺で一時救命できるのですが、破裂孔が大きい場合にはなかなか厳しいなという印象があります。
大動脈小体腫瘍であった場合には化学療法もある程度奏功しますし、多くの場合は形成部位的にも血管肉腫よりは挙動はマイルドなんですけどね。
いつどのような病気に遭遇するかわからないので、日々アップデートしていかなければなりませんね。。。
写真は空港での再開を喜ぶ犬(飼い主の方が喜んでます)です 笑
余談ですが空港の周りに七色に光るポメラニアン(これで伝わりますよね?)が散歩してました。
光るポメラニアンキーホルダー探してるんですけどまだ遭遇してないです。