【よくある疾患シリーズ】爬虫類・両生類のくる病(代謝性骨疾患)
爬虫類、かっこいいですよね。男の子の憧れです。
イベントでかっこいいトカゲがいたからせがまれて、、、外でヤモリを捕まえてきた、小川に小さい亀さんがいたから捕まえた。
よくあるケースですね。
でも正しい食事、正しい飼育方法、ちゃんとお迎え前に下調べはできてますか?
飼育環境の失策でよく起こる病気の代表格が代謝性骨疾患(くる病、MBD)です。
当院でも昼行性の爬虫類、ツノガエル、カメさんなどでご来院があります。
多くの場合は
・適切なカルシウム/リン比の食事の不足(多くはリンの過剰)
・適切な波長のUVBの照射不足
・適切な温度(POTZ)で飼育されていない
ことに起因します。
血中のカルシウムが消費されるイベント(成長、産卵など)により、発症は惹起されます。
そういったカルシウムが消費された時、①食事から吸収するか②自身の骨を溶かすことにより供給されます。
①の場合には、消化管からのカルシウム吸収にはVD3と適切な温度の存在が不可欠ですが、VD3の合成には紫外線の成分であるUVBが関わっています。
UVBが不足した状態で、サプリメントのみを給与してもうまくカルシウムが吸収されません。
骨を溶かすことにより骨は脆弱化し、骨折や運動障害、顎の骨折による食欲不振が起こります。また、血中のカルシウムが供給できないレベルになると神経症状が出る場合もあります。
予防には
・食事への適切なカルシウムの添加
・リンが多い昆虫を避ける(ミルワーム)
・ガットローディング(食事の昆虫への餌やり)
・POTZでの飼育
・ファーガソンゾーンに合わせた適切なUVBの照射
が求められます。
POTZやファーガソンゾーンは動物種と生息域により全く異なりますので書ききれません。
またVD3サプリメントに関しても賛否が分かれており、過剰投与は腎不全の原因となりますので、あくまで補助にとどめておき、UVB照射による自然な合成を促したほうが安全です。