【よくある疾患シリーズ】爬虫類と鳥類の腎不全
なんでこの2種類を並べたかというと、この子達の腎不全は「痛風」と呼称されることで共通しているからです。
人をはじめとした哺乳動物の場合には腎不全と痛風は別の病気ですね。
痛風は「風が吹くと痛む」というところからその名前がついているようですが、これは痛風の原因である尿酸の結晶が針状でチクチクしていて、それが関節や四肢末端といった結構の悪いところに蓄積するからです。
鳥さんなどで、足を上げている、といった症状でご来院されることもしばしばです。
哺乳類と爬虫類・鳥で痛風の病態が異なるのは、タンパク質の代謝システムの違いにあります。
爬虫類や鳥は水分をあまり取れない・ないし体を軽くするために水分をあまりとらないため、水に解けにくい尿酸の形で代謝産物を排出します(カラスや鳩のおしっこは白いでしょう。インコさんのおしっこも白いし、爬虫類も白いんですよ。)
以下余談ですが、爬虫類でも水棲傾向が強くなると、ややBUNの排出に割合が依存してきます(スライダーなどではBUNも測定しています)。魚類ではNH3の排泄を行います。
NH3(アンモニア)は脊椎動物に対して強い毒性を持ちますが、魚の場合には周囲に環境水が循環しているので、水によく溶けるNH3の形で高頻度で排泄することで窒素代謝物を排泄しています。
一方で、水槽のバクテリアが立ち上がっていない場合にはNH3を硝酸塩に変換する経路が出来上がっておらず、魚はアンモニア中毒で死に至ります。
診断は目視で腫大している部位を確認して、その部位から尿酸の結晶が採取される・血液検査で尿酸値が高い・画像診断上関節の破壊があるなどさまざまです。状態が悪い個体では採血を行わずに診断的治療(アロプリノールの反応を見る)をする場合もあります。
動物種によってさまざまな体のシステムの違いがあるんですよ〜奥が深いです。